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ラスボス周永康の最期(?)と、毛沢東派を支持する人々

毛沢東に対して、日本人はあまり良いイメージを持っていない。
共産主義者や独裁者に支配してほしいという奇特な人々でもない限りは。

しかし、中国で今、毛沢東が支持を集め、郷愁の対象となっている。なぜか。
今まではスラっと流してきたが、よく考えたらこの肝心な事をきちんと説明していないことに気がついた。

現代の中国人が置かれている状況は、やはり日本人の感覚では理解しがたく、特に興味を持っている人でもない限り、さっぱり分からないだろう。毛沢東支持には、社会階層によっていくつかの潮流があるが、実は一言でまとめてもよい。毛沢東は「やり場のない怒りを束ねるカリスマ」なのである。

中国人には今でも独裁者を待望するところがあり、政治指導者は何よりもまず強くなければならないという考え方が一般的に根強い。そうした価値観の中では、戦乱の時代を勝ち抜いた毛沢東は高く評価されるのである。
多くの中国人は、毛沢東が数千万単位の中国人を死に追いやったことを知らない。人類史上、最も多くの人間を死に追いやった人間であることも知らない。しかし、管理人が思うところでは、もし知ったとしても、多数派の中国人はやはり毛沢東を支持し続けるだろう。中国において強い指導者はそれほど尊敬されるのである。

 貧困層にとっては、改革開放とは奴隷のごとく働かされた挙句に底辺に突き落とされただけの時代であった。労働環境、自然環境が悪化する中で中国の高度成長期はすでに終わり、富裕層になれなかった彼らは今後更に過酷な環境に置かれるだろう。
 また、(愚かな)ナショナリストにとって、経済発展を遂げた大国中国は、もっと力強く他国を収奪し、他民族を支配していなければおかしいのである。他国は中国の言うことに逆らってはいけないはずなのである。一体、どうして中国の指導者層はこんなにも弱気で戦争ひとつする度胸がないのかという怒りを抱えている。

 彼らにとって、毛沢東のような強い指導者が現れてくれれば、それらの問題は一挙に片付くようにイメージされている。金持ちを(正当か不当かを問わず)粛清し、貧困層に金をばら撒いてくれるのではないか、生意気な日本やフィリピンに戦争を仕掛け、中国の強さを見せつけてやれるのではないか、他国を支配し資源を収奪することができるのではないか、と夢見ているのである。

 その「疑似」毛沢東役を演じるべく気張っていたのが薄熙来であり、そのバックに付いている大ボス、ラスボスこそが周永康なのである。彼らはその溢れる野心をもって中国の権力構造を変えようとし、そして・・・敗れたようである。周永康は切り札である薄熙来を奪われ、自身の側近、家族も拘束され、今や自分自身の命運すらも危機的状況にある。

 中国にとっての不幸は、現在の開発独裁体制が行き詰まりを見せた今、民主化要求ではなく、毛沢東時代(リアルな毛時代ではなく、多分に妄想で飾り付けられたもの)への回帰を訴える反体制勢力が力を持ってしまったことであろう。この動きによって政権主流派は更に社会への締め付けを強めるだろうし、それは中国の改革を一層困難にした。

 このまま周永康が破滅するかどうかはまだはっきりわからないが、周が破滅した場合、毛沢東主義を掲げる勢力が中国を急激に全体主義化するという最悪のケースを避けることができる。しかし、彼らを支持している人々の怒りはどこへ向かうのだろうか。習近平ら主流派の指導者たちは、その人々の怒りをどこへ向けようとするのだろうか。ミイラ取りがミイラになるように、周や薄に代わって、強い独裁者の役割を演じなくてはならないはめになりはしないだろうか。

 いずれにせよ、経済的な転機を迎えている中国は、同時に政治的危機にも直面している。薄熙来、周永康を葬りつつある政治闘争は、これがどのような結末を迎えるとしても、1989年の天安門事件が中国の民主化を不可能にし、ナショナリスト化を煽るきっかけとなったように、今後10年、20年の中国の政治的展開を方向付ける大事件とみるべきであろう。

P.S.
最近、Webサイトの方を更新していないが、これは単にPCが壊れていたからである。
買いなおしたので、ぼちぼちデータアップなども再開しようと思う。





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テーマ : 中国問題
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