スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

台湾の混迷

仕事とプライベートの両方が忙しく、ネタがあっても書く時間がない日々を送ってます。
とりあえず、喫緊の重要なトピックだけはお伝えしておきます。

知っている人もいるでしょうが、数日前から台湾の内政が深刻な混乱をご迎えています。
支持率1割を切って久しい馬英九政権が、中国とのサービス貿易協定のGOサインを強行したことに対して、
台湾の大学生らが危機感を持ち、国会議事堂を実力で占拠してしまったのです。

中国とのサービス貿易協定にどういう問題があるかというと、中国から台湾への企業進出、それに伴う中国人の移住および、(ビザ更新による事実上の)永住を容易にするという内容が含まれているのです。
この内容からすると、現政権は台湾が中国に乗っ取られるのを許容しているとしか見えないですね。

加えて、これが片務的な内容であること。上記の見返りに台湾から中国への投資機会が拡大されるというわけではなく、
台湾からの投資は従来通りの規制の枠を超えることはありません。これでは、台湾市場を中国に一方的に明け渡すことになってしまいます。

更に馬政権は、この重要な内容を十分な審議をすることなしに、というか、完全に不意打ちで可決してしまいました。
つまり、彼らは無能であるというよりは確信犯的に中国にすり寄っているのです。

これらの背景からすると、学生らが切れて強行手段を取るのも無理はないように思います。馬政権は、台湾を売りとばしたといってもよいでしょう。むしろ、学生らが台湾を守ろうという意識を強く持っていることがはっきり示されたのは歓迎されるべきことです。


しかし、同時に今後の台湾政局について見通しが暗くなることも避けられないでしょうし、今後の世界情勢についても新たな課題が持ち上がってきたことにも気づかなければならないでしょう。

馬英九総統は、台湾では非常に嫌われており、「中国の犬」だのなんだのと害虫のごとく罵られています。
しかし、彼は台湾人の民主的な選挙によって選ばれた指導者なのです。たとえ嫌々の選択であったとしても、彼の政治的正当性に疑問はありません。

国民党のライバルたる民進党が、日本でいえば民主党レベルの使えない連中と見なされ(民主化のキープレーヤーであった彼らは、政権党としては有能とはいえず、更に腐敗もしていたのは、台湾政局混迷の最大要因といえるでしょう)、代替案がない状態での政権否定は、今後、台湾をどのような人々が率いていけばよいのかという問いを突きつけるでしょう。そして、その問いに答えられる人材は台湾にはいないのではないでしょうか? (少なくとも今の時点では)

現在の混乱が長期化の様相を見せ始めていることから、馬政権の先行きは非常にシビアな展開が予想されます。
これで彼らは倒れるかもしれません。国民の支持を失った彼が倒れるのはいいとしても、そして再選挙となったときに、きちんと機能する新政権を国民が選ぶことができるのでしょうか。それは非常に疑問です。結局、台湾は財界、権力者層のエゴ(個人的な利益を大局に優先させる傾向、はっきり言えば売国傾向)と、その複雑なアイデンティティゆえに、内部が統合されず、中国の圧力、脅威に対抗するだけのしっかりとした基盤を持てないのではないかと懸念されます。

さて、台湾が混乱し政権が機能しなくなると、中国が軍事的奇襲攻撃をかけてくる可能性を警戒しなくてはなりません。
今回に関しては、領空侵犯、領海侵犯などの「ちょっかい」は十分に予想されますが、これは危機に際して台湾の防衛体制が機能するかどうかをチェックしているわけですね。機能しないなら、奇襲攻撃も有りというわけですが、今回の混乱は突発的に起きたケースであって、中国の陰謀などによって引き起こされたものではありませんから、中国側としても準備不足は否めません。また、島国である台湾への侵攻作戦は現在の中国軍の能力を大きく超えるものですから、あまり
可能性は高くないでしょう。ただし、台湾軍は中国の「ちょっかい」に対して、防衛体制や指揮系統は混乱していないことをはっきり見せなければなりません。


では、世界情勢の新たな課題について。ウクライナと台湾の事例には似ているところがあります。
ヤヌコビッチ前大統領もまた、馬と同様にライバルの失政により、不人気ながらも民主的な選挙によって選ばれた指導者でした。そして、西部ウクライナは親ヨーロッパ、東部ウクライナは親ロシアという彼らのアイデンティティを分断する構造も存在しています。

つまり、親自由主義(A)側、親権威主義(B)側が対立する構造があり、Aの無能さゆえにBがいやいや選択され、選択されたBがここぞとばかりに無茶な政策を通そうとし、A支持層が強行手段でBを排除するという図式です。
日本人には、硬直した自民が人気を失い、代わりに出てきた民主党が基地外そのものであり、危うく国家が滅ぼされるところであったのを考えれば分かりやすいかと思います。日本では民主の排除が比較的早期になされましたが、あと数年間、民主政権が続いていたら、彼らへの実力行使がなされていた可能性は高かったと思います。
幸い日本では政治の立て直しが急速に進んでおり、一抜けを宣言しても良いように思います。逆説的ながら、中国や韓国の「おかげ」といってよいかもしれません。

オバマの無能さにウンザリしているアメリカでも同様ですが、今の世界では民主的方法によって指導者を選ぶことができないほど内政が疲弊している、あるいは混乱している民主国家が先進国レベルですらも見られるようになったということに注目するべきだと考えます。その背景はきちんと研究してみるべきでしょうが、ウクライナや台湾と同様の状況に置かれている国家は、実はウジャウジャあるのではないかと疑うべきです。ウクライナ、台湾という個別事例が示しているのは、大変な混乱期の前触れなのではないでしょうか。




スポンサーサイト
プロフィール

最新鋭ねこ

Author:最新鋭ねこ
パンダでも分かる!中国政治ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。