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中国の軍事的海外進出、強化される日米同盟

 ここのところ最も注目されている中国の動向の一つは、早くも混迷に突入し始めたAIIBの先行きもさることながら、南シナ海でのミスチーフ埋立による同海域の進出戦略ですね。当てにならないこけおどしの空母を展開するよりも、南シナ海に航空基地を設けた方が遥かに実効的です。季節によっては台風の影響で稼働率が大きく低下することもあるでしょうが、同基地が完成後J-11(Su-27の劣化版)レベルの戦闘機を一定数配置すれば、東南アジア各国、特にフィリピンには対応することができなくなります。

 また、この地域のシーレーンへの脅威が増すことにもなるため、日本にとっても直接影響のある安全保障上の問題といえます。オバマ政権以来、非常に動き鈍いアメリカが今回は12海里内に艦や航空機を派遣するとも言われていますが、中国側が大きく踏み込んできた現状変更の試みとなっています。

一方で、日米同盟も対中抑止のために大幅なアップグレードを果たしています。安倍さん非常に良い仕事をしてくれました。自由主義国連合による対中抑止は確実に強化されています。法制化はまだとはいえ、対中抑止という点でのガイドラインの見直しは大きく3点に分かれています。

・ 集団的自衛権の行使容認。
 アメリカ軍が攻撃を受けた場合、自衛隊がアメリカ軍を防護することが可能になりました。

・ 離島防衛を想定した自衛隊の権限拡大。
 他国の軍が離島に上陸してきた場合には、警察力ではなく自衛隊がこれを排除できるようになりました。
 また、アメリカ軍がそれに協力することも明記されました。

・ 周辺事態概念の変更。
 日本周辺の事態ではなくても、日本の平和及び安全に重要な影響を与える事態であれば対処できるようになりました。

 これらの改定によって、日本は一応、主体的な対中防衛政策を取れるようになります。やっとここまで来たかという感慨と、ギリギリになるまで現実的な安全保障政策に踏み切れないものなのかという苛立ちを感じます。
むろん、ガイドラインはあくまでもガイドラインです。使用するべき時にはこれを適切に使用し、過剰な海外派兵にうかうかと乗せられないよう、実際の運用を注視していかなければなりません。

 加えて海上自衛隊とフィリピン海軍の共同演習が先週実施され、海上保安庁もベトナムで訓練を行うなど、実質的に東南アジアの防衛力を向上させる取り組みも始まっており、対中抑止の環は着実に強化されています。


もう一つは中国海軍が、初の海外基地を設置する可能性があるというニュースです。場所はジブチ・・・恥ずかしながら、「どこやねん」というのが第一印象。

jibuti.png

で、地図を見てコーヒーを吹きそうになる。紅海の出口、スエズ運河を通る船をすべてマークできる要衝w
っていうか、エチオピア、エリトリアと来たら次はソマリアだと思ってた。もう一か国あったのね。場所が場所だけに非常に不安定な紛争地域、対岸も絶賛内戦中のイエメンがあります。個性的な国が勢ぞろいの面白い地域です。ジブチはソマリア海賊叩きの各国が拠点を構える国とのことで、自衛隊もP3Cを配備するなど初の海外拠点を置いています。

産業もないので経済力は低く、食料も自給できないなど地政学的位置以外には注目すべき点が見られない国です。これでは、中国が海軍基地を作ったところで整備の基盤も何もなく、実質的な運用は現実的ではなさそうです。せいぜい海賊叩きというところでしょう。ちなみに中国はジブチのインフラ整備に数10億ドルもの投資を行っているとのことで、基地を作るために大量の資金投下を行ったことが分かります。ちなみにジブチの数年分のGDPにあたりますw
最初の海外基地をなんとしても欲しがっているということなのでしょうが、コスパ悪すぎる投資に思えます。
これでもしアメリカや旧宗主国フランスの圧力で基地を作れなかったら、すさまじい金額を捨てたことになりますね。

ジブチの基地そのものは特に脅威にはならないでしょうが、これを皮切りにどこに基地を作ろうとするのかは非常に注目されます。中国の軍事的な海外進出が本格化に始まり、中国の脅威に警戒しなければならないところでしょうが、AIIBすらまともに運用できない失速中の中国にできるんでしょうかね。なんかもう抑止準備を進めてるうちに中国の自爆で終わるんじゃないかという楽観論が心をかすめております。油断大敵ですね。


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テーマ : 中国
ジャンル : 海外情報

tag : 中国政治

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安倍外交の黒幕

安倍さんのスピーチライターは谷口智彦氏のようですね。
著作の『通貨燃ゆ―円・元・ドル・ユーロの同時代史』が面白く勉強になったので覚えていたのですが、谷口氏が安倍外交の黒幕であればこれまでの流れは納得です。

それから、議会演説やガイドライン見直しの裏であまり大きくは扱われていませんが、4/28 の NPT に関する日米共同声明で「核兵器使用の壊滅的で非人道的な結末(catastrophic humanitarian consequences of nuclear weapons use)」という文言が入りましたね。
核廃絶運動で良く使われるフレーズのようですが、アメリカがこの文言を入れた声明を出すのは初めてのはずで、今年か来年の夏にオバマ大統領が広島・長崎に来る可能性が出てきました。
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