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中国の社会変動と時間の変化

中国社会の変動はパターン化されていると考えている。
どこの社会にもパターンはあるのかもしれないが、中国はまとまり、発展し、腐り、荒れ、そして分解していく流れを繰り返している。

このサイクルの中で古い王朝は倒れ、新たな野心家が古くて新しい秩序を再び作り上げる。
多くの人は、混乱期に偉大な英雄が現れれば、天下が統一されると思っている。
しかし、自分はその見方には少し懐疑的である。確かに最後の勝者は、それなりに有能な人物や集団であろう。
だが、それは新たな王朝を打ち立てるほどに有能な人物だから勝者になれたというよりは、
長期にわたって各集団がつぶし合い、長い泥仕合の果て、遅れてきた挑戦者が漁夫の利を得るのに似ている。

周知のように現在の中国は山のような社会問題を抱えており、民衆の暴動も頻繁におきている。
まだまだ政府の持つ力は強大であり、社会よりも政府機構の方が優勢である。
政府は膨大な富と活力を社会から吸い上げ、疲弊した社会で虐げられた人々が我慢できずに暴れれば、
それを権力と暴力と金で黙らせる。むろん、それにもコストがかかる。
そのコストは社会から吸い上げられ、更に社会を疲弊させ・・・

と、負のサイクルが繰り返される。
従来の王朝であれば、しっかりした機構が末端から腐り、崩れ、統治不能に陥っていくまでには、長い年月が必要であった。だが、現代はこれまでとは大きく違っている。
情報伝達技術の発達。具体的には携帯電話とインターネットの普及は、20世紀と21世紀の時間の流れをまったく異なる次元にまで加速させたのだ。まして、それ以前の時代とは比べるべくもないほどに。

この違いが、政治体制や社会の安定にどのように影響するだろうか。
例えば19世紀であれば、大規模な感染症(疫病)が広まろうが、地方役人が農民を虐げようが、
そんな情報のほとんどは遠く離れた地域へ伝わっていかないし、伝わるとしてもずっと時間が経ってからだ。
その程度では、社会の安定性を揺るがすインパクトにはならない。
しかし、現代では一つ一つの事件がメールなどで即座に情報共有され、その不満やストレスも色褪せずに多くの人が共有する。

過去、王朝の崩壊には100年ほどの時間が必要であったが、おそらく、共産党王朝の混乱ペースは、それよりもはるかに早いものになるだろう。とても不思議に思うのは、現在の中国の指導者らは口先では危機的状況を打破するために改革が必要であると述べてはいても、とても切羽詰まった改革への取り組みが行われているようには見えないことだ。どうも、彼らはすでに中国の安定化を諦めているのではないかと思える。


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テーマ : 中国
ジャンル : 海外情報

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過去のパターンとの違い

歴代王朝の興亡のパターンと今日の状況はいくつかの面で違うかもしれません。

1. 外部勢力
歴代王朝は、遊牧系異民族そのものか彼らの軍事力を活用した者が新王朝を
開くのが基本パターンです。(例外は異民族王朝への反乱である「漢」と「明」)
遊牧系異民族にとって中原は豊かな魅力的な土地であり隙あらば介入して
きました。20世紀では日米ソがその役割でした。
しかし、今日ではその魅力が失せており血を流してまで介入・支配したい
とは思わなくなっています。

2. 経済構造
20世紀までは生産力の大半を農業が担っていました。そのため天災や失政
異民族の略奪により農村が荒れ農民が流民と化すと生産力が落ち飢饉が発生、
ドミノ倒しで周辺社会が崩壊し王朝が崩壊しました。
しかし、今日では経済に占める農業の比率は小さく、農村の疲弊が一機に
全国規模での問題になることはありません。

3. 政府軍の軍事力
19世紀までは軍事力≒兵士の数であり、下層階級でも数を揃えれば政府軍と
戦えました。
しかし、今日では政府軍の軍事力(重火器とそれを生産する工業力)は圧倒的です。
外部勢力の介入なしでは戦えません。

4. 国民の形成
なんのかんので国民っぽいものが出てきました。20世紀以前とは違います。
そのため"国家への反乱"への賛同は大きくはならない可能性が高いです。

というわけで、歴代王朝の崩壊パターン=農民(下層の民衆)の暴動に端を発する
武力革命 の可能性は小さいかと思います。

可能性が高いのは、民権意識に目覚めた農民(+都市部下層)と都市部上層の対立
(福祉というか生存権の奪い合い)が拡大するも、共産党や軍部がどちらにも肩入れ
できず、グダグダになることかと思っています。

共産党政権は長期化する

中国経済の成長は鈍化するでしょうが、共産党政権は長期化するでしょうね。
 上のコメントにもあるが、一般民衆に対し、警察力・軍事力が圧倒的に強いから。
 それに低成長に落ちても平均的国民から見れば日々の暮らしは少しずつでも向上してるわけで、政府を転覆させるほど気合いを入れて反乱を起こす状況ではない。
 文革以前のほうが、(軍事的に見て)一般民衆の力も相対的に強かった反面、民衆の生活も苦しかったわけですが、それでも共産党政権は転覆しなかった。
 
 中国が変わるには、経済活動が活発化して市民に富が蓄積され、自由な経済活動=自由な政治への希求がもっと高まらないと無理でしょう。
 社会主義経済への回帰が進む現状、市民に富が蓄積されない現状では、民主化は進まず、共産党王朝は長く続くと思います。

 ところで当方のコメントは非公開ですか??
 

No title

>mottonさん
中国の場合、国内の混乱~革命や次期王朝成立までの移行期間が非常に長いスパンで起こっていますね。場合によっては100年以上かけてなんてこともあります。
他の国のように、数年間の内戦を経て次期政権が成立するという短期間の話ではありません。

これから中国で起こるのは革命や政権交代ではなく、単なる混乱期だと思います。
国家への反乱なんていうものが起こることはまずないでしょうね。
起こるのは単なる暴動であり、特別な方向性を持つ動きではないでしょう。
そして、その混乱が広まるペースが非常に早いものになるだろうと思うのです。
(現時点で年間、数万件の暴力を伴う暴動が、数年後には数十万件に増えているというように)

混乱期を経て、体制が浸食され、崩れ、次期安定政権が成立するのは、時間の加速があるとはいってもはるか先の話でしょう。自分が生きている間に見られるかどうかすら定かではないです。

>なおとさん
短期的には現政権が打倒される可能性は皆無ですね。
100万や1000万程度の暴徒が死んだくらいでは、小揺るぎもしないでしょう。

>それに低成長に落ちても平均的国民から見れば日々の暮らしは少しずつでも向上してるわけで、政府を転覆させるほど気合いを入れて反乱を起こす状況ではない。

さて、それはどうでしょうか。2010年までは同意できますが、特に2012年以降、人口多数派の中国人の生活水準が向上しているかどうかは、検証する価値があると考えます。

 また、中国人の性質を考えるに、政府転覆を掲げて反乱を起こす可能性は(抽象的すぎるので)ないですが、単に不満をぶつけるために暴動を起こすという事例は、ここ10年でも急速に増えていますし、今後はさらに加速していくと思います。政府転覆を掲げなくても、実質的に政府の足場を浸食していくという現象は、ごく自然に起こり得るでしょう。
 ただし、そうした暴動が多数繰り返されても、それが新たな政府を生む動きにはならないので、
単に国内を混乱させ、無政府状態を拡大していくだけだろうと思います。

>中国が変わるには、経済活動が活発化して市民に富が蓄積され、
>自由な経済活動=自由な政治への希求がもっと高まらないと無理でしょう。
この一見自然な流れは、たぶん中国には適用されない論理なのだと思います。

1.自由な経済活動による富の獲得 → 利権を囲い込むために権力と癒着 → 独裁政権の一部になる
2.自由な経済活動による富の獲得 → 利権が何らかの形で脅かされる → 資産を持って逃亡

今の中国人には、1,2の論理の方が自然であり、自由な政治という論理は、なかなか理解されないように思います。それは彼らにとって抽象的すぎる空論にしか聞こえないでしょう。
中国人の思考は非常に具体的で実利的なものです。理念というものが前提になる論理は、ほぼ通じないですね。

No title

中央政権に取って代わることを目指すような動きではなくて、中央からの影響を排除していき、自立化を目指すようなタイプの変化というのはないのでしょうか。
例えば最近インドへ侵攻した事例のようにどうも地方の軍団が中央の制御をきちんと受けていないのではないかと思いました。また中国はかなり多数の民族も抱えているわけですし、
中央にあからさまに反抗という形ではなくて徐々に軍閥化、地方自治化して事実上の連合国のような状態になる可能性はどうでしょうか。
中国史をみると分裂状態でいた時間も長いと思うので、その状態で安定化することは考えられないでしょうか。
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