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新しい中国人と古い中国人

うーむ、最近なぜか文章を書こうという気になれない。でも書いてみる。

中国でも世代間のギャップはある。
むしろ日本のそれよりも大きいといってよいだろう。
はるか古代から世界中で見られる「最近の若い者は・・・」という奴だ。
80後、90後などと分けられているが、今回の区分はそれに従っているわけではない。
日本でも数年毎に「氷河期」「ゆとり」などと区分があったりするが、
実際のところ、(外から見た場合には)決定的な違いがあるわけではない。

現代中国の中に存在している古い中国人は、大まかに50歳以上でまとめてよい。
今の日本人の感覚では、70歳くらいからが正真正銘の老人という扱いだと思うが、
中国では50代になると老人扱いされ始めると言ってよい。
働かない人も多く団地の一角や公園で、昼間からマージャンやトランプに興じている。
彼らの情報源は口コミやマスメディアに限定されており、大体において生活や家族以外の事には関心が無い。
すでに社会に背を向けて生きている。無論セカンドライフなどという概念は無い。
そもそも次の人生を始めるほど、金銭的な余裕も精神的活力もない。
(蛇足ながら中国の高齢化問題を見る際は、
「高齢者」を55才以上でカウントするべきだと考えている。
そうすると、高齢化問題は現在の一般的な認識よりも深刻であると見てよい。
日本と同じ65歳以上でのカウントは実態にそぐわない。)

次の世代は30-50歳くらいで、社会の主力を張っている世代だ。
いわば、改革解放後の経済発展を支えてきた仕事熱心な世代だと言えるだろう。
彼らはまだまだ古いしきたりや慣習に縛られており、それに従うのはやむを得ないと割り切っている。
生活や家族を重視するのと同時に、仕事を非常に重要視している。
一部では情報源にインターネットが追加され、海外に知人友人がいることもある。
ある程度は外の状況を理解しており、政府の情報を鵜呑みにしないこともあるが、
自分で何かを考えたりするわけではない。没個性的な量産品のような層だ。
日本で言う団塊の世代が、これに近いのではないかと思う。
遊びも含めて何事も工夫が無く画一化されており、面白みの無い働き蟻というイメージが付きまとう。

最新の世代は10代後半から30歳以下の層だ。
大学卒業の学歴が急激に増え、インターネットにも自然に親しんでいる人が多い。
中国国内では「80後、90後、小皇帝、ニート、蟻族」などと分類されている。
何度も言うようだが中国社会の変化は異常なまでに速く、日本で言うところの10代後半から40代後半くらいまでを一気に押し込んだような層になっている。
この層は特に新しい層だと言ってよく、過去の世代とは大きな差が見られる。
それまでの世代を「面白みの無い従順な人民の群れ」と表現するとしたら、
この層は、「自由に楽しく生き、わがままな甘ったれ」と言えるだろう。
良くも悪くも過去にはいなかった中国人と言えるだろう。
趣味が多様化され、海外の文化に関心を持ち、重労働を嫌う。
その一方で、親から多額の援助を受けるなど自立心に欠けるところが目立つ。
親に経済力が無い場合は、蟻族にまで転落して苦しむ人も多い。

この層に起きた事は、「貧困の未経験(蟻族のみ除く)」と「自由の拡大」である。
いわば中国の成長の果実を受け取った世代なのだ。
そして、どこの国でもそうなのだが「自由」とは、なかなかのクセモノだ。
自立した精神を持たない人々にとって、自由は「重荷」である。
自分で決定しなければならないからだ。彼らは自分で決定などしたくない、
何かに依存し、誰かに決めて欲しいのだ。彼らは自由だと不幸になる。
自立した精神を持つ人々には、自由は「解放」を意味する。
自分を縛り付けているしがらみや規制という鎖を断ち切り、
生き生きと精力的に活動することができる。
結果的に「賢い人はますます賢く、愚かな人はますます愚かになる」という、
世界中のネットユーザーのありようと全く同じ様相を示すことになる。

この世代は、中国では理解不能と叩かれていることが多いが、
(無論、すべての世代は例外なく年寄りから嫌われるものである)
ごく一部に、いやに冷静に正確に中国が置かれている状況を理解している人も出現している。
彼らはブログやツイッターを駆使し、政府のネット規制を破る手段も持っている。
彼らに対して、政府は過剰な締め付けを試みているが、
実際の社会的影響力は小さく大きな潮流にはなっていない。

また、政府への思い入れが急激に希薄になってきている人が多い。
彼らは例外なくネットユーザーであり、政府やメディアが言うことを鼻で笑っている。
だが現実の行動では、非常に計算高く自己の利益を追い求めている。
共産党を疎ましく思っている事は共通しているが、利権のみを目当てに党員を目指す者もいる。
政府を無視したり、政府の裏をかくようなビジネスを始める人も多い。
政府に期待しないし、同時に政府を深刻に憎む事もない。反政府ではなく非政府なのだ。

政府中枢部の連中は、この非政府(政府無視)も反政府であると解釈しているらしく、
彼らを無駄に規制したり、支配下に置こうと焦っている。
放っておいても「しばらくは」無害だと思うのだが、政府の過剰反応が目立つ。
最近の分かりやすい例では「ジャスミン革命」が挙げられる。
以前にも言ったが、中国ではジャスミン革命は「まだ」起きない。
だが、中国政府は必死でまだ出てもいない芽を潰そうと血眼になっている。
そのことは多くの若者から、恐怖や怒りではなく冷笑をもって迎えられている。
新世代中国人が政府を見る目は、あまりにも「冷たい」。

さて、広大で多様な中国の事を語る際にはお約束の断り書きがある。
今回取り上げた区分は、主に沿海部の大都市住人に限定しての話である。
我々外国人と接触が多く、市場としても少しは検討する価値がある場所に住む人々だ。
それ以外の人々(軽く10億人以上)は、一世代くらいのずれがあると思ってよい。
場合によっては、一世紀以上のずれがあり、同じ近現代の人間とは言えない事すらもある。


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テーマ : 中国
ジャンル : 海外情報

tag : 中国政治 中国社会

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時々、訪問させていただいています。
最近、面白い本を知りました。
古代中国の大予言書「推背図」開封 (超知ライブラリー)
By 佐藤六龍
台湾では原著が売られているそうですが、中国が八つの地域に分裂する近未来予測が、予言されているそうです。本当ですかね。
そちらは、中国語が堪能そうなので、原著を読んでリポートしていただけないかなー。虫の良いお願いです。
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